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キタサンブラックの不安要素
その1 急坂適性
キタサンブラックの全成績は11-2-4-2。中央4場のみを走り続けているが、その内訳は
東京、京都 8-0-1-1
中山、阪神 3-2-3-1
となっている。上が急坂の無いコース、下が直線に急坂を有するコースで、急坂コースの勝率は33%。大崩れはしないものの勝ち切れていない。急坂で後続を振り切ったところに強襲される傾向が見て取れる。
キタサンブラックの不安要素
その2 キャリア過多
有馬記念はキャリアの浅い馬が強い。過去15年のキャリア別の成績を見てみると
6〜10戦 5-5-3-21
11〜15戦 7-5-2-41
16〜20戦 2-2-5-36
21戦〜 1-3-5-80
となっている。キタサンブラックは今回が20戦目、つまりキャリア19戦。キャリア16戦以上の勝率は3%しかなく、キャリア19戦は危険水域と言っていい。テイエムオペラオーやゼンノロブロイなど5歳トップホースが力尽きるのは、まさにキャリア過多による勤続疲労の結果なのだ。
キタサンブラックの不安要素
その3 叩き3戦目
キタサンブラックの臨戦過程は秋3戦目。一般的に叩き3戦目はベストに仕上がると言われているが、近年は調教技術の発達もあり、むしろフレッシュな状態の方が走りやすく、キタサンブラックも例外ではない。
休み明け2戦目 4-0-1-0
休み明け3戦目 0-1-2-1
敗れた4戦は宝塚記念と有馬記念なので、コース適性の問題とも取れなくもないが、グランプリレースへの弱さの証明ともいえる。今年は天皇賞秋が極悪馬場だったため、これまでの3戦目以上に消耗している可能性も否めない。
これだけの不安要素が重なる有馬記念、有終の美を目指してメイチの仕上げで臨むと思われるが、勝ち切るのは容易でないと断言してもいい。
いかがでしたでしょうか? スラムダンクに出てくる陵南高校の田岡監督風にお送りしました。もちろん、オグリキャップやディープインパクトといった歴史的名馬を大団円に導いた武豊騎手だけに、鮮やかにドラマを完結させる可能性もありますが、客観的には2着付け、3着付けで勝負してみても面白い状況は揃っているように感じています。果たして。