(今号は寄稿していませんが)米田さんが記事を執筆している競馬王の最新刊が本日発売になります。特集テーマは距離短縮。今井雅宏さん亀谷敬正さん双馬毅さんの鼎談なんて、馬券ファンなら誰もがワクワクする内容ではないでしょうか。
さてこの距離短縮。穴を開ける条件の筆頭といえるほど激走が多く、かなり多くの競馬ファンが意識しているファクターではないでしょうか。ではなぜ、距離短縮馬はよく走るのでしょうか?
その1 メンバーレベルが下がるから
日本の競馬システムは中長距離に頂点があります。したがってデビューの段階ではほとんどの馬にとって目指すべきところは中距離路線。そうなれば必然的にメンバーレベルは中距離>短距離となります。同じパフォーマンスでも着順が自然と上がるということです。
その2 気分良く走れるから
物理的に走る距離が短くなることで馬が楽に感じる、前出の今井さんが提唱されている考え方ですね。確かに人間でも毎日2時間かけて通勤していた人が40分になれば楽に感じるし、逆に通勤時間15分だった人にとっては40分になれば苦痛を感じるでしょうから、非常に説得力があります。折り合いを気にせず、今までよりも短い距離で走り終わるので、結果的にパフォーマンスが上がるという寸法。
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その3 陣営の勝負度合いが高いから
最初に書いた通り、基本的には長めの距離をこなせるように育てていくので、折り合い教育が水泡と帰すリスクのある距離短縮は、長い目で見ると好ましいローテーションとは言えません。それでも距離を詰めるのは、結果を求められる状況だからでしょう。
実際にデータをみても、距離短縮は好走率の高いローテーションであることは間違いありません。ただ、年度別でみていくと、以前よりも明らかに馬券妙味が薄れていることに気付かされます。距離短縮があまりにもスタンダードな馬券戦術になってしまったからでしょう。馬券で勝っていくためには、短縮馬の選択が必要な時代になってきたようです。そのために私もこの特集を読んで勉強したいと思います。