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DMMバヌーシー募集馬
新クラブ「DMMバヌーシー」の記者会見が行われ、募集予定馬が発表になりました。
■2歳馬
ベネンシアドールの2015(牡・父ディープインパクト・池江・一口4万2000円:総額4億2000万円)
サビアーレの2015(牡・父ディープインパクト・田村・一口2万4000円:総額2億4000万円)
ニンフ2の2015(牡・父Mastercraftsman・藤原英・一口2万1000万円:総額2億1000万円)
ワナダンスの2015(牝・父ステイゴールド・戸田・一口1万円:総額1億円)
■1歳馬
タミーンの2016(牡・父ディープインパクト・国枝・一口2万8500円:総額2億8500万円)
ゴッドフェニックスの2016(牡・父ブラックタイド・木村・一口1万8000円:総額1億8000万円)
ラヴズオンリーミーの2016(牝・父ディープインパクト・矢作・一口3万2000円:総額3億2000万円)
■当歳馬
ディヴィナプレシオーサの2017(牡・父ディープインパクト・藤沢和・一口3万2000円:総額3億2000万円)
シュガーハートの2017(牡・父ブラックタイド・未定・一口4万4000円:総額4億4000万円)
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証券口座の利用で10000口募集を実現
豪華なラインナップですね。口数は10000口。決済をDMM.com証券の口座で行うために、少額の入金が可能となり、規格外の多数口募集が実現したわけです。2000口募集を始めているクラブもあるように、小口化は一つの方向性となっています。ただ、小口化=事務作業の煩雑化という弱点がありました。それを時代の最先端をいくIT企業らしいアイデアと技術で克服したということです。
分かりやすいコミコミ価格
募集価格には諸経費が込みで、追加の支払いは発生しない模様。従来の一口馬主では月々にクラブ会費が掛かりますし、月額60万程度を口数で割った維持会費(カイバ代)もあれば、保険料なども発生します。それらを全て募集金額に含めることで、非常に分かりやすいシステムになっているのではないでしょうか。
それなりの会費を取っておいて、しょーもない芸能人のインタビューに使われたり、素人の作文レベルの記事を掲載しているのを見るとゲンナリします。投資の世界でも手数料ビジネスが成り立たなくなりつつあるよう、クラブ会費なんていうものは極限に縮小されていくべきだと思いますので、この試みは非常に好感が持てます。
出資金に対して累計の配当金が回収額というのも、「馬代金は回収できた」「しかし実質回収率は〜」となりがちな一口出資において、簡潔で分かりやすいという印象です。
IT企業らしい工夫も随所に
申し込みはオンラインで完結し、専用アプリを通して近況動画を見られたり、出資者同士の掲示板機能があったりと、いかにもIT企業らしいサービスが提供される予定です。会員同士の横のつながりを感じられる点は、SNS全盛の今の時代に合っているのかもしれません。「リアルダビスタ」を同志たちと共有していく、というイメージでしょうか。
価格設定は???
高いですよね(笑)。事業統括の野本巧氏も「このサービスを投資と捉える方にはお勧めできない。この商品は、元本を下回る可能性が極めて高い」と明言しています。ファンドとして捉えたら、経済評論家に袋叩きにされるレベルでしょう。
ベネンシアドールの2015の落札価格が税込2億520万円ですから、諸経費が5000〜6000万円だと仮定した場合、1億円以上も上乗せされている計算になります(ちなみにエピカリスは落札価格が税込2808万円で3600万円募集でした)。
そもそもラヴズオンリーミーの2016の全姉のカデナダムールの募集価格が5000万円だったことを考えても、「どう考えても割高だろ」という感想しかありません。
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総合すると試みとしては非常に面白いし、業界に風穴を空けるために頑張って欲しいと思うので、それだけに価格設定が残念でなりません。一口5000円〜10000円ぐらいであれば、お試しでチャレンジする人も多そうですし、上記の面々にしても1世代目ぐらいはサービス価格として落札価格への上乗せを最小限にして欲しかったところです。
ただ繰り返しになりますが、証券口座を使って入金手数料をカットするというのはグッドアイデアだと思いますし、既得権にあぐらをかいている従来の一口クラブへの警鐘として意味があるはず。
どれだけ高い馬でもデビューさえ叶わなかったり、1つも勝てないことが日常茶飯である馬の世界。出資した方が「面白いな」と思えるぐらい走ってくれたらいいなと思います。