大きな注目を集めた都知事選が、小池百合子さんの圧勝劇で終わりました。
政治的なことはよくわかりませんが、今回の結果は競馬にも通じるところがあるように感じます。
今回の選挙ほど、事前に「後出しジャンケンが効果的」と言われた選挙は無いと思います。
しきりに「知名度のある候補が最後に立候補を表明するのがセオリー」だとアナウンスされていました。
過去の結果を見る限り正しいのでしょうが、それを意識するあまり「早めに候補者を決める必要はない」というムードが蔓延していたように思います。
結果的に、いち早く主導権を握った小池陣営が、悠々と一人旅を決めてしまったわけです。
競馬における馬場傾向も似ています。外差し馬場になった場合、前に行くのが不利なのは確かでしょう。
しかし、多くの騎手がそれを意識し過ぎると、先手を取った馬がペースも進路も思い通りに操って、追い込み勢を完封してしまうこともしばしば。
騎手が意識するレベルまで傾向がハッキリ出た馬場では、馬券ファンも当然、その傾向を頭に入れて馬券を買います。
ただ、誰もが「外だ外だ」と言っていたら、そこに旨味はありません。
そういう意味で、機先を制して出馬宣言をして戦局を有利に進めた小池さんの勝負勘は流石だと感じました。
セオリーを知った上で、敢えて逆張りをする。
この勝負勘と胆力は、是非、見習いたいものです。